lundi 22 juin 2009

art de la pâtisserie...




















リボンに遊ぶ AVEC UN RUBAN BLANC

きょうのシャルロットは、ちょっとキュートな仕上げを狙って、
ピスタチオで染めたグリーンのビスキュイに、
閉じ込めたムースと同じ、”さくらんぼ”の模様を焼きこんでみました。

グリオット種のさくらんぼのムースの下には、
ショコラ・ノワールの層が隠れていますので、
シャルロット・フォレ・ノワール Forêt Noire
~黒い森のシャルロット、とでも呼びましょうか。

フランス菓子界ではよく、さくらんぼとショコラの組み合わせのお菓子に
”フォレ・ノワール”と名づけていますが、

これも、ドイツのシュヴァルツヴァルトSchwarzwald~黒い森地方発祥の、
当地特産のさくらんぼとキルシュ酒、そしてショコラを合わせた
有名なトルテに因むものと思われます。

とはいえ、ドイツ菓子とフランス菓子では、構成も組み立てもちがい、
たいてい味わいはまったく別ものとなっています。

私の黒い森は深いボルドー色、
そのジュレの上に、白いショコラのリボンを置きました。

ことさらカンパーニュに移り住んでからは、
私のお菓子には、流行の飾りや、金の縁取りの食器が
似合わないような気がしています。

ここにあっては、花や森、自然の大きさとその技には、
とても敵わないと知るからでしょうか。

それでも、山のマダムたちの集まるお茶の時などは、
少しは雰囲気を変えたいもの、

かつて憧れたパリ・モードは、
ずいぶん遠くのものとなってしまいましたが、
時には遊び心で、いつになくフェミニンなお菓子を仕上げ、

髪やブラウスの袖にはサテンのリボン?、
いつか野原で、四葉のクローバーさがしをした
昔の少女たちの夢を辿ってみるのも楽しいものです。

少女1のお庭のカシスのお持たせと、
少女2の果樹園からは、朝摘みのフランボワーズ。

それらを乗せた一人用シャルロット。
B ベ~・クシャクシャ、っという試食人のサインを、
写し取って焼きこんだビスキュイ・シート、

試作や実験をするときは、どんなデザインが効果的かしらと、
手当たり次第描いてみますが、

お菓子に仕立てて差し出すと、いにしえの少年は、
黙って自分のサイン入りのを取りました。
Mariage de cerises, kirch et chocolat
pour une charlotte fôret noire.

Biscuit Joconde coloré avec la pâte de pistache,
garni de mousse de griottes et au chocolat.
Décoré d'un joli ruban de chocolat blanc.

Réalisée pour l'heure de thé de dames
et retrouver leurs souvenirs.

MERCI POUR VOTRE VISITE.